白
句集
「古志」所属の著者第二句集。
新しき思想のごとく雲の峰
朧夜のおぼろとなりて母眠る
をさなくて恋の猫とも思はれず
若布汁怒濤の日々の果てにかな
たましひの少し遅るる昼寝覚
蟻地獄落つる快楽もありぬらん
青春は恥の時代よ爽やかに
汝が胸が我がふるさとぞ生身魂
桃すするふるさと持たぬ淋しさに
桐一葉夢みるごとく落ちにけり
りんりんと我は冬立つ女かな・・・(自選十句)
四六判並製
208ページ
2500円(税別)
ISBNコード
9784861985744