土用波
句集
海の底空の果てから土用波
湯に浸るはだか幸あれ今朝二日
藁ぬいてまた並べおく目刺しかな
霾や人智を嗤ふ風の神
もどりたき菜の花畑の世界かな
渚ゆく心卯波にさらはるな
今さらに母は尊し柏餅
白妙の山梔子の花重たからん
富士山をときどき揺らす団扇か
寒怒濤海の老いたる姿かな
節分の鬼と躍るや老芸妓
「古志」所属の著者、第一句集。
四六判上製
166ページ
2200円(税別)
ISBNコード
9784861986116