時計草
歌集
五分後は全て忘れてしまうけど笑む母を見るそれだけでいい
カナヘビの日光浴の終わるまで動かずいよう鼓動の見える
三十二年間続けた教師の仕事を辞めて、作者は実父母や義父母に寄り添う生活に入った。親の老いや病と向き合う十年余りの日々。介護の一日一日は苦悩や悲哀というよりも、互いの信頼感を確かめ合うぬくもりに包まれている。笑む母を見て「それだけでいい」と納得できる大らかさ。そのピュアな心情は、カナヘビの日光浴を凝視する姿にも息づいている。読み終えたあとに、光の雫をたくさん身に浴びたようなときめきを覚える歌集である。・・・栗木京子「帯」より
四六判上製
212ページ
2500円(税別)
ISBNコード
9784861986444


