わたくしが樹木であれば(2刷)
歌集
小池昌代氏推薦
人と獣とのあいだをさまよいながら歩くうたびと。岡﨑さんは、あやふやで危うい、しかし充実しきった途上を生きる。
かつてわたしたちの前に、棒のごとき裸身ですっくと立った彼女の歌。第一歌集『発芽』の芽は、その後、外側でなく彼女の内側深くへと成長し、自らに裂傷を負わせたかに見える。
亀裂によって樹の肌に、玉のごとく滲み出た樹液は、今、迷いも矛盾も含みとって、厳かに濁り、即物的な重力を付け始めている。所々には刃物のような覚悟も垣間見えて。
いよいよ岡﨑さんは歩み始めたのだ。沼ならば一層、深い沼のほうへ。・・・小池昌代「帯文」より
四六判変形上製
194ページ
2200円(税別)
ISBNコード
9784861983894
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