海の見える場所
歌集
閉鎖せし元の職場の毀たれて一万坪の平らとなれり
元職場の解かれし平らに二千KWのソーラーパネル光りを返す
海の見える丘の上の、これが現状である。一万坪にソーラーパネル八千枚、その周辺も含めるとその倍の規模だという。パネルの光る宏大な景観を一望しつつ、世の変転を宮里さんはどんな思いで見ているのだろう。
この丘は「海の見ゆる墓地より望む水平線黄砂にかすみて隔てもあらず」と歌われ、二人で草をひいた墓処には今は夫が十年の眠りに安んじておいでなのである。・・・池本一郎「跋文」より
四六判上製
216ページ
2500円(税別)
ISBNコード
9784861983627