真珠のいろの陽を掲げ・アーネジェウ
歌集
大方は空気を乗せて刈田なか春の電車はぐずりつつゆく
ここには世の些事からはちょっと離れた余裕とともに、景を喜び、作歌を楽しむという、作者の余裕を感じるのである。
第二部としてまとめられた連作集『アーネジェウ』に多く見られる旅行詠も含めて、四十年という時間のなかで、一人の人間が詠い続けるという営みの慎ましい喜び、そして大切さということを、私たちに強く語りかけてくれる歌集である。・・・永田和宏「序」より
四六判上製二分冊函入
356ページ
3500円(税別)
ISBNコード
9784861983399